気仙沼に感謝を込めて 2013/3/17

東北大震災から2年の年月が過ぎましたが、被災地のみなさんの心の思いは、

今どちらの方向に向かっているのでしょうか。

 

小生も大震災に依る津波と原発事故に、激しい衝撃を受け自身の無力さに

沈む毎日を送って参りました。

そんな中で神様のお計らいですばらしい御縁を授かりました。


気仙沼で多くの皆様方へ一心に前向きな御支援を実践下さっている熊谷光良、

聖子御夫妻と、俳優でありながらインドで深い行をお治めになり、

現在仏師として多くの人々を心安らかな世界へと、お導きする事を実践して

下さっている滝田栄、妙子御夫妻との出会いでした。
ありがたくも絵を通して気仙沼の皆様と心暖め合えたら、との提案を頂き、

やっと喜んで一歩前へ踏み出させて頂く事が出来ました。

 

富永成風展実行委員会を立ち上げて下さり、気仙沼のリアスアーク美術館にて

3月2日から17日まで、希望の光—富永成風展を開催して頂く事に成りました。

 

熊谷御夫妻を中心とする実行委員の皆様、そして多くのボランティアの方々の

ご協力の御陰で、二週間に及ぶ会期中に1300人以上の来館者がお越し下さり、

二度三度とお運び下さる方、また涙してご覧下さる方々のお姿もお見かけする

事等もございました。
展示内容に付きましては、水墨画を中心にした日本画作品で心象絵画を題材に

表現しております。200号、120号、100号、他6曲屏風、小品数点等の31点を

出品させていただきました。
御後援して下さった美術館の学芸員の方々の御陰で、本当に見やすく、

心行き届いた展示構成をしてくださり、心から感謝致して居ります。

 

一人でも多くの方々とふれあう事が出来たらと願い、拙いギャラルートークも

致しましたが、ゆったりとお話が出来なかったお方も多くいらっしゃったの

ではと、反省致して居ります。
気仙沼の皆様が大変親しんで下さいました聖牛4点と十二節の5点の作品を、

皆様のお側でいつでも皆様がお会い下されたらとの願いを込めて、寄贈させて

頂こうと思いました。
人がそれぞれ其の思いとお役が違う様に、一点ずつの聖牛もその願いや想いも

違っています、お話しかけしてくださればと思っています。

 

また十二節はあらゆる存在にたいして、大いなる世界から分け隔てなく平等に、

見えないエネルギーを頂いている事を絵で表現させてもらったものです。

 

悲しい事や苦しい事も気付かない深い所に、答えがあるのかもしれません。

 

ご覧下さいました皆様の大変な反応に心からうたれ、御心にお答えしたいと思い、

リアスアーク美術館にこれら5点の作品を寄贈させて頂きました。

 

大震災から二年の年月を迎えるこの気仙沼の地に、

「皆さんを導く地蔵堂を建設したい」

と震災直後から発願なさっていたのが滝田さん御夫妻と熊谷さん御夫妻です。

 

気仙沼の聖地であり発祥の地でもある場所に、其の発願通りすばらしい

みちびき地蔵堂が3月17日落慶式を迎え、見事に完成致しました。

 

本当におめでとう御座います。

 

滝田さんご自身が心を込め彫り上げられた地蔵菩薩、慈悲に溢れ凛となさった

お姿のみちびき地蔵様です、そして多くの皆さんの願いと御支援と御指示に

包まれ完成した格調の高いみちびき地蔵堂です。

 

気仙沼のみなさまの心を安らかにお導きくださる、なごみの場所が御陰さまの

中で完成致しましたこと事、本当に意義深く心のふるさとしてこれからを

楽しみに致して居ります。
滝田さんと熊谷さんからその熱い志をお伺いいたしました時、神様の御啓示

かの様に、数年前に制作致しました絵の前に、お地蔵様がお立ちに成って

おられるお姿を頂きました。
この作品は希望の風と言う見えない世界を描いた作品でして、前世、今世、来世

を全ての人が感謝に包まれ、安らかに和楽の世界へ進化していけますようにと、

祈りながら描かせて頂いた作品です。

 

あらゆる衆生が和やかに伸びやかに感謝し、全てを学びに変え、笑顔多く、

過ごす事を願われているお地蔵様の御心でもあります。

 

其の御心を鳥の形を借りて表現致して居ります。ちなみにお地蔵様の左上の鳥は、

次の世代にゆっくり楽しみながらおいでと振り返って居られる、

お地蔵様の御心そのものです。

お地蔵様の御心の絵を、既に数年前から描かせて頂く様に、既にプログラムして

下さったのかもしれません。

 

しばしばこのような不思議現象には遭遇致しますが、この出会いの日が

訪れました事心から感謝致し、よろこびと共にみちびき地蔵堂に希望の風の

12曲屏風を寄贈させて頂きました。
どうか御機会がございましたら、ご覧に成って下さいませ。
気仙沼の地に地蔵堂を完成して下さった今日、皆さんの内なる存在の光を、

絆という大きなエネルギーが働き、明日に繋がる「希望の光」として、

さらに光り輝きます様に心から祈っております。

 

希望の光展がよろこびと共に閉会させて頂けました事、また皆様の

みちびき地蔵堂が光と共に完成させて下さった事をご報告させていただきます。

 

見える所、見えない所で、ご尽力を下さいまして皆様に、そして御縁を

授かりました皆様方に心から深く御礼申し上げます。

 

本当にありがとうございました。

 

これからこそ大切な道と思って居ります、宜しく御指導の程お願い申し上げます。

 

 

合掌